お子さんの発達や学習面に不安があるとき、学校選びに悩む保護者の方は多いものです。
「支援級」「通級」「特別支援学校」など、似たような名前の制度があり、何が違うのか分かりにくいと感じる方もいるでしょう。
この記事では、それぞれの教育支援の違いや特徴、選び方のポイントについて、保護者の立場からわかりやすくまとめました。
◆ そもそも、どういった支援があるの?
お子さんの発達の特性や支援の必要性に応じて、以下の3つの教育支援制度が活用されることがあります。
- 通級指導教室(通級)
- 特別支援学級(支援級)
- 特別支援学校
それぞれに対象となる子どもや支援のスタイルが異なります。
◆ 通級指導教室とは?(通級)
通級は、通常の学級に在籍しながら、一部の授業時間だけ専門の教室で特別な支援を受ける制度です。
対象となる子ども
- 発達障害(自閉スペクトラム症、ADHD、学習障害など)
- 感覚器の障害(難聴・弱視など)
- 言語障害、情緒面の困難など
特徴
- 所属は通常学級なので、基本的には同学年の友達と一緒に学びます
- 週に数回、決められた時間に別教室で個別または少人数の支援を受けます
- 教科学習というよりは、コミュニケーションや自己理解、生活スキルの支援が中心
向いているお子さん
- 授業の大部分は通常学級で参加できるが、部分的にサポートが必要な場合
- 学習への大きな遅れはないが、人との関わりが難しいと感じている場合 など
◆ 特別支援学級とは?(支援級)
支援級は、同じ学校内にある特別な学級で、通常学級とは別に少人数で指導を行う制度です。
対象となる子ども
- 知的障害、情緒障害、発達障害、肢体不自由、弱視・難聴など
(通級よりも、日常的な支援の必要性が高いお子さん)
特徴
- 担任の先生は特別支援教育の専門性を持つ教員
- 必要に応じて通常学級の授業と行き来できる(交流及び共同学習)
- 基礎学力・生活面・社会性などをゆっくり学べるカリキュラム
向いているお子さん
- 集団生活に配慮が必要で、より手厚い見守りのもとで学びたい場合
- 学力や生活スキルの習得に時間がかかる傾向がある場合 など
◆ 特別支援学校とは?
特別支援学校は、通常の学校とは別に設置されている専門の学校です。
医療的ケアや重度の支援が必要な子どもも学べるように、環境が整っています。
対象となる子ども
- 知的障害、肢体不自由、視覚・聴覚障害、重複障害など
- 医療的ケアを必要とする児童・生徒も含まれる
特徴
- 校舎や教材が障害の特性に合わせて整備されている
- 医療やリハビリ、生活支援などを取り入れた教育内容
- 高等部卒業後は、就労・福祉サービス・作業所などへの移行支援も
向いているお子さん
- 日常的な介助が必要な場合
- 通常の学校では支援が不十分な場合 など
◆ どうやって選べばいい?判断のポイント
進路を選ぶ際は、次のような観点から考えるのが大切です。
- お子さんがどの程度、通常学級での生活に参加できそうか
- 本人の得意・苦手の傾向(学習・行動・感情面など)
- 保護者がどの程度、家庭での支援ができそうか
- 将来的な進路(高校・就職・福祉サービスなど)を見すえた支援体制があるか
また、学校や専門家からの意見だけでなく、親としての直感や子どもの表情・反応も大切にしてください。
可能であれば、複数の学校や学級を見学・体験することも選択のヒントになります。
◆ 相談先とサポート体制
- 市区町村の教育委員会(特別支援教育担当)
- 在籍する学校の担任・特別支援コーディネーター
- 発達支援センター、児童発達支援事業所
- 医療機関(小児神経科、児童精神科など)
進学や進路選びは、保護者だけで悩まず、専門機関と連携することで安心して進めることができます。
◆ 福祉との連携も視野に
教育だけでなく、将来的な「自立」や「社会参加」まで見すえて支援を考えたい方には、就労支援や生活訓練などの福祉サービスとの連携も重要です。
群馬県沼田市を拠点とする【社会福祉法人 久仁会】では、
障害のあるお子さんやそのご家族の将来を見すえたサポートを行っています。
たとえば:
- 障害者就労支援「みんなのジョブセンター」:卒業後の働くをサポート
- みんなのための障がい支援センター:福祉制度や将来の選択肢についてのご相談
- グループホームVivaVivo:安心して地域で暮らすための住まい支援
▶ 詳しくはこちら:久仁会 障害福祉サービス
◆ まとめ|子どもの今とこれからに寄り添った選択を
支援級、通級、特別支援学校──
どれが正解ということではなく、大切なのは「お子さんに合った環境」で、安心して成長できることです。
迷ったときは、焦らずゆっくりと選んでください。
今だけでなく、10年先・20年先の子どもの姿を想像しながら、学校や専門機関と一緒に考えていけるとよいですね。
\お気軽にご相談ください/
みんなのための障がい支援センター
障がい福祉に関するご相談やサービスのご利用計画を専門員が無料で対応します
TEL:0278-25-8311
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